顎関節症に行われている様々な治療法
顎関節症には様々な治療法があります。ここでは、顎関節症に対して行われている治療法の代表的な方法をご紹介いたします。
1.顎関節症の手術療法(観血的療法)
顎関節の変形が強い場合や顎関節脱臼を繰り返すような重度な顎関節症には手術療法が最適な方法となります。全顎関節症の3%前後が手術の適応となります。
手術療法は、保存療法とは異なり外部から直接顎関節を開いて外科的手術を行います。顎関節自体の変形による手術療法の他に、顎関節内症で関節円盤の位置異常(前方転位)などの場合にも関節円盤切除術、関節円板縫縮術などが行われます。
メリット :4型の顎関節症である、顎関節の変形を改善することができます。
デメリット:手術後に顔面神経麻痺が起こってしまうことがあります。
2.理学療法(物理療法)
顎関節周囲のマッサージや低周波、レーザー治療、超音波療法、アイシング療法など痛みに対する治療です。理学療法の目的は、顎関節症周辺の筋肉の柔軟性の向上顎関節の可動域改善・血液循環の促進を目的に行います。
マッサージ:顎関節周辺の筋肉を緩和させる目的で行います。
メリット:1型の顎関節症の場合に有効性の高い治療法と考えられます。
デメリット:音がなるような顎関節症の症状の場合には、改善が見込めない。
低周波療法 :顎関節症の痛みの緩和と咀嚼筋の緊張緩和を目的に行います。
メリット:基本的にすべての顎関節症に行うことができます。
デメリット:顎関節症の症状が強く出ている場合には治療効果が低いことがあげられます。
超音波療法:超音波療法は、非常に高速で細かい振動を咀嚼筋に与えることにより、硬くなってしまった咀嚼筋を緩和し、同時に体の内部で穏やかな熱を発生させ、血流改善、関節の動きを改善、新陳代謝を活性化することができる治療器です。ケガの耐えないプロスポーツチームでも多く採用されています。
メリット:全顎関節症の痛みの緩和に有効な治療法です。
デメリット:急性期の顎関節症にはお勧めできません。
レーザー治療:レーザー光線を使って身体の深部に熱を送り込みます。これによって、体の深部を温め、痛みの軽減、自然治癒力の促進作用、コラーゲン線維の合成が期待でき、咀嚼筋の早期回復を目指します。
アイシング:アイシングは、顎関節症の発症初期や運動療法後の炎症予防に行います。
※顎関節症の発症初期の場合には、アイシング療法を選択しましょう。
メリット:2型顎関節症等、炎症が伴っている場合に効果的です。
デメリット:冷えることによって悪化する1型顎関節症の場合には、行いません。
3.運動療法
顎の動きを改善するための運動矯正と咀嚼筋を中心とした顎関節周囲の筋肉の筋力増強を目的に運動療法を行います。運動療法には、口を上下に開ける運動(開閉口運動)と左右に動かす運動(側方運動)、下顎を前に突き出す運動(下顎突き出し運動)があります。
開閉口運動:左右の筋肉を同時に動かす運動です。左右別々で口が動くとこの運動の意味が無くなる為、鏡を見ながら行うことが重要です。
方法:口をゆっくりと大きく開きます。痛みがある場合には、痛みが出るところまで動かします。
側方運動:顎関節周辺の靭帯と顎関節包のストレッチを目的に行います。
方法:下顎を左右にゆっくりと動かします。
下顎突き出し運動:下顎を前に突き出す運動です。この運動の目的は、関節円盤の位置を正常な位置に戻すことを目的に行います。
方法:下顎を前に突き出します。この時、口が開かないように気を付けてください。
↓
下顎を突き出したまま口を開くところまで大きく開きます。
↓
下顎を突き出したまま口を閉じます。全てゆっくりと行うように気を付けてください。
運動療法は、顎関節症のタイプによって行って良い方と悪い方がいらっしゃいます。運動療法を行う場合には、顎関節症の専門家に相談するようにしましょう。当院でも、顎関節症の運動療法の指導を行っています。お気軽にご相談ください。
4.スプリント療法
顎関節症の治療にスプリントと呼ばれるマウスピースのような器具が用いられます。この治療法は、顎関節を安静に保つために使用します。顎関節症の大半が、顎関節に何らかの負担が長期間かかることによって発症するため、顎関節の安静を保つことによって顎関節にかかる負担の軽減と咀嚼筋の緩和が期待されています。
スプリント療法は、くいしばりや歯ぎしりの癖がある方にお勧めの治療法です。
しかし、当院ではスプリント療法が有効なのはごく軽度な顎関節症であり、全顎関節症の20%ぐらいではないかと考えています。理由は3つあります。
1.顎関節の安静は、顎関節が炎症を起こしている発症から1カ月ぐらいは必要です。ですが、それ以降の場合には安静が必要ない場合があります。
2.スプリントは、活動時間帯には装着しにくい。
3.顎関節の動きが正常ではない状態(かみ合わせが合わない状態)でスプリントを長期間装着すると、顎関節の位置異常が固定され症状が悪化する可能性があります。この場合、顎関節症の悪化として咀嚼筋の筋力低下、顎内症の発症、顎関節のロッキングや開口障害、自律神経失調症併発などが考えられます。
このような理由から、顎関節症発症後3カ月以上経過した場合にはスプリント療法は好ましくないと考えています。
5.整体療法
顎関節は、横から見ると骨盤の真上にあることが理想です。ですが、猫背の方の顎関節の位置は骨盤の上にありません。そのため、首の筋肉である胸鎖乳突筋・斜角筋・僧帽筋などが硬くなる傾向があります。これらの筋肉が硬くなることによって、咀嚼筋に負担がかかり咀嚼筋障害である咀嚼筋の筋緊張亢進や顎関節の運動障害が見られるようになります。その結果、1型の顎関節症が発症します。
猫背の場合には、1型の顎関節症から3型の顎関節症に移行するのが正常の方に比べると早い傾向があります。
これを逆に考えると、姿勢を改善する事によって顎関節周辺の筋肉である咀嚼筋にかかる負担を軽減する事ができ、さらには顎関節症の改善が見込まれます。
このように、多くの治療法がありますがこの中から自分自身の顎関節症の原因に合った治療を受ける必要があります。わからない場合は、顎関節症の原因を専門家に聞いてみることをお勧めします。
顎関節症は、進行性の病気です。早期の治療開始が重要です。
information
大阪府大阪市淀川区西中島の東洋医学治療センターです。最寄駅は、御堂筋線 西中島南方駅で徒歩2分、新大阪駅から徒歩10分、阪急京都線の南方駅から徒歩1分です。当院は厚生労働省認可の治療院で、鍼師・灸師・柔道整復師の国家資格所持者による治療を行っております。
当院は日本で唯一のアメリカ合衆国大統領からGOLD AWARD、国連機関のWHFから鍼灸・カイロプラクティックスペシャリスト認定を受けた治療院です。
・口が開きにくい
・口の開閉に伴って痛みがある
・話をしていると顎がだるくなって生活に支障がある
・顎関節症によって三叉神経痛が引き起こされた
・インプラントや歯列矯正によって顎関節周辺に問題があらわれた
・痛み止めやマウスピースではなく本当の治療を受けたい
など、顎関節症による様々な症状に対応可能です!
西洋医学的な治療では無理と言われあきらめていた方の症状が、東洋医学的な治療によって改善する事も多くあります。
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これまでの数多くの相談を受け東洋医学的治療によって、顎関節症の改善と多くの笑顔を見てきた治療のプロにご相談ください。これまでの顎関節症治療の経験からあなたの顎関節症のタイプや顎関節周辺の状況に合った治療法を提案いたします。治療を行うのは顎関節の構造や運動、顎関節症を熟知した鍼灸師の国家資格をもつ治療のプロです。世界に認められたプロの治療技術で安全・安心に顎関節症の症状改善をサポートいたします。
もし不安や、心配なことがあれば遠慮なくお伝えください。できる限りご要望に応じて、治療を進めてまいります。一緒に快適な日常生活を取り戻しましょう。
顎関節症は進行する疾患です。1日でも早い治療開始をお勧めします。
ご予約はお電話・LINE・インターネットで承っております。
世界に認められた実力で顎関節症の症状改善をサポートいたします。
アクセス
住所:大阪市淀川区西中島3丁目17-17
竹田ビル別館3F (たこ焼き十八番さんのビル)